暦の上では冬ですねぇ。今年の冬は平年並み(つまり寒い)という予想です。田舎の必需品、自家用車を運転する際にも、注意が求められるシーンも多くなります。
ここ、信濃の国の真ん中あたり(やや北より)って、典型的な中央高地気候で海洋(特に日本海)の影響が弱いため、そんなに雪が降ったり積もったりする土地ではありません。しかし路面の凍結に関しては日常チャーハン…あいや、茶飯事ですので、冬期はスタッドレスタイヤへの換装がオススメ、なんですよね。まして山の中、坂道があると目も当てられないことに…
多くの方はガソリンスタンドやらタイヤショップで換装を依頼するのですが。これ、車載工具だけでも比較的簡単にできちゃうんですよね。タイヤ交換歴うん十年(中学生の頃から)のわたしですが、本当です。
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まあ、ウチの場合はビンボなのでできる限り自分で、ってのがあるんですけれども(恥)ポイントを抑えると、比較的簡単な部類かと思います。後述しますが、車載工具のほかにトルクレンチがあると、締めるときの力加減を適切なものにしやすくなりますのでオススメです。
準備編
まずは車の中のものを、できる限りおろしておくといいでしょう。少しでも軽いほうが作業は楽ですからね。あ、車載のマニュアルとかは車検証と一緒になっていたりするので、むしろおろさないほうが無難です。
で、車載工具を取り出します。うちの赤ナス号(仮名、実際はダイハツ・ブーン)のはこんな感じです。
このタイプはハンドルとレンチを組み合わせてくるくる棒として使いますが、ハンドルだけで使えるタイプのもあります。というか、こういうタイプって実ははじめてだったり…最近(っていつ?)多いみたいですが。
ジャッキアップのポイントも確認しておきましょう。車の下側を見ると、フレームに切り欠きが2箇所入っているところがあります。この切り欠きの間が、1輪ずつ持ち上げる場合のジャッキアップポイントです。
あと、忘れずにいてほしいのが
サイドブレーキを確実にかける
だったりします。AT車ですとPポジションに入れておけば、サイドブレーキをかけなくてもそうそう車は動きません。冬期など、サイドブレーキ凍結防止であえてかけないこともありますが、これをやんないとジャッキが外れ、大惨事を引き起こすことがあります。
実は、一回やらかしてます。幸い車に大きなダメージはありませんでしたし自身も無傷だったのですが。あやうく大怪我するところでした…
交換用のタイヤも引っ張り出してきましょう。どのタイヤをどこにつけるかをあらかじめ決めておくと、あとの作業が楽です。
お安いスタッドレスタイヤではありがちなのですが、回転方向が指定されているものもあります。確認して、間違えないようにしましょう。
作業場所は、平らな場所で。舗装してある場所をおすすめします。スペースの関係上ココでは未舗装の場所(地面は踏み固められていてかなり固い)で行っていますが、おすすめはできません。
実践編1:タイヤをはずそう!
というわけで。ジャッキを交換するタイヤのジャッキアップポイントに当てます。まずは手でジャッキを回して、ジャッキが正しく噛んだかな?と思ったところでハンドルをつけて回します。ここで上げすぎないでくださいね。
気持ち(ほんと気持ち、少し荷重がかかったところ)上がったところで、ホイールナットを緩めます。車載工具でも十分緩みます。緩まない場合は、持ち上げ過ぎなので少し下げてくださいね。
緩める順番はといいますと、ざっくりこんな感じです。あ、まあ、締める順番もこんな感じです。
ある程度緩みましたら、本気でジャッキアップしましょう。とはいえ、そんなに力はいらないはずです。タイヤ交換ができるくらいまでジャッキアップしてください。感覚ですが、15mm~30mmほど持ち上がっていればタイヤは交換できるかと思います。
上げすぎると車体が不安定になりますので、ご注意を。
上がったところで、レンチをつかってくるくると、ナットを緩めて外します。タイヤが勝手に落ちないように注意してくださいね。これがジャッキに当たると大怪我のもとです。
ナットは一箇所にまとめておきまして。タイヤをゆっくりと外します。
実践編2:タイヤをつけかえよう
タイヤをつけるのは、少しだけコツがいるかも知れませんね。というのは、ホイール側の穴と、ボルトの位置合わせが必要だからです。タイヤが大きいと、結構ツラい作業になります。
無事にハマりましたら。ナットをつけます。つけるときは、下側からつけるのが安全です。この段階では、つける順番は問いません。
手でくるくる回して、ナットをある程度までしめてください。
まだ、レンチは使いません。なぜこの段階でレンチを使わないかといいますと。ネジ山の消失などの重大事故の防止が主眼です。砂が噛んでるとそういうことが起こりえますが、手で回すことにより、砂が噛んでいたらナットが回らなくなります。工具だと大きな力をかけることができますから、そのまままわせちゃうんですね。
もし、回らない場合は、一旦ナットを外して砂を除去しましょう。あ、ウエスがあるといいですね。
で、ナットを手で回しこんだら、今度は工具を使って「仮締め」を行います。仮ですよ。いや、浮いてる状態ですので本気では締められないんですけれどね。かるーく締めてください。軽くですよ。
ナットを締める順番は、下の図を参考にしてください。
仮締めが終わったところで、ジャッキをゆっくりと下ろします。あわててはいけませんよ。
下におりましたら、本締めその1を行います。この際は、トルクレンチがほしいところです。締め付けの力は普通乗用車で10kgf・m(100N・m)とかそんな感じです。わたしは身体が覚えてる(亡父に「締め過ぎじゃ!」と何度も怒られてますw)のですが、説明は難しいです。なので、道具のチカラを借りましょう。
ともかく、締めたりないのはダメで、締め過ぎは絶対ダメです。少なくとも、締める時にレンチに足をかけて踏み込むのは絶対ダメですよー。
というわけで、実践編1~2をタイヤの数だけ繰り返してくださいね。
実践編3:最後の仕上げ
えーと、ホイールキャップがある場合は、まだ取り付けないでくださいね。
この状態で、1kmほどゆっくりと走行してから、仕上げに締め込みます。あ、まあ、おまじないみたいなものですが。
ほとんどの場合で、ここで新たに締め込む必要はない(つまり締まらない)のですが、時折、ほんとうに時折ですが、少しだけ締まることがあります。全輪でこれを終えましたら、ホイールキャップがある場合は装着してください。
あと、外したタイヤやらホイール、結構汚れてます。保管場所に移動する前に洗っておくのが吉ですよね。必要なら洗剤を使ってもいいかもです。乾かしてから、保管場所に移動しましょう。
さて、これで冬への備えは「ほぼ」ばっちりです。もちろん、タイヤからは相当空気が抜けている可能性が高いですから、できるだけ早く、あまり距離を走らせないうちに空気圧のチェックと調整を行ってくださいね。