スライムびより(ナスビもね!)

IT(笑)やら日々の生活の小ネタ。時に風物を取り上げることも。

【七十二候】立冬末候:金盞香(きんせんかさく)

気づいたら明日はもう小雪。ナスライム(仮)です。

まだたんぽぽは目にすることができます

11月も下旬となりますと、そろそろ平地(信州基準、一般的に言う平地ではありません)からも雪の便りが聞こえてくる頃なのですが。週間予報を見る限りでは、月末までその気配はなさそうです。

金盞咲く?

というわけで、立冬の末候は「金盞香」と書いて「きんせんかさく」と読みます。ん、キンセンカって…

sakata-tsushin.com

えーと、キンセンカって秋まきの一年草で、早春から初夏にかけてオレンジや黄色の花をつけるキク科のお花です。それが咲く頃かといわれると、うーん、となりますが。

この「金盞」はキンセンカではなく、スイセンを示すようです。ですので、スイセンが咲く頃、という意味になるんですね。いやびっくり。

なんのことはない、庵のスイセンです。今年3月16日撮影。

というのも、スイセンにも、早春から初夏にかけてのイメージがあるからです。確認したら、晩秋というか初冬から花をつける品種もあるとのことですので、きっとそちらなのでしょう。冬場はお花も少ないので、楽しめる地域の方には楽しんでいただきたいな、とそんなことを思います。

なお、スイセンを金盞と呼ぶのは、その昔中国で、黄色くなるスイセンのセンター部を黄金の盃=金盞に見立て、そう呼んでいたからなんだそうです。うん、なかなか、面白い発想ですね。

中国では「鳥が貝になるシリーズ」…!

というわけで、中国における立冬末候は、雉入大水為蜃(きじたいすいにいりてはまぐりとなる)となります。漢字だけみてもわかりませんが、まあ、雉が川に入って大きなハマグリになる、という意味のようです。

ハマグリといえば三重県桑名市Image from www.photo-ac.com

あれ、鳥が貝になるのってどこかで見たような?と思った方、正解です。ひと月ちょっと前ですが、寒露の次候が「雀入大水為蛤」で、スズメが海に入ってハマグリになる、というものです。

これらは、中国における俗信でして。秋が深まって一定の時期になると、人里でスズメやキジが見られなくなるのですが。その理由として「水に入って貝の姿になって越冬する」という話が出来上がったみたいなんですね。

ざっくりとした説明ですが。スズメに比べて大きなキジがいなくなったとき、ハマグリよりさらに大きい、伝説の大ハマグリになるんだと考えたっぽいですね。これはなかなか、面白い発想かなと思いました。

こちらは昨年11月の今頃、ナスビ王国の小春日。

 

今日は小春日です。日差しがあるうちは温かいのですが、午後3時をまわって太陽が沈む準備に入ると、ちょっと冷え込んでくるんですよね。日没まで1時間半ほど、つまり夏場の午後5時半とかそんなイメージの時間帯です。

ナスライムでした。みなさまにとって、素敵な一週間になりますように。